髪の一生、ヘアサイクル
数年前からよくテレビなどのメディアで耳にする言葉として、AGAというものがあります。
AGAとは、Androgenetic Alopeciaの略で「男性型脱毛症」の意味です。
これは、成人男性によくみられる髪が薄くなる状態のことです、思春期以降に額の生え際や頭頂部の髪が、どちらか一方、または双方から薄くなっていきます。
私自身、祖父が薄毛であることや、抜け毛が気になることがありますので、AGAというものについて興味を持ってしまうのですが、単に抜け毛や薄毛を気にしていても何も良いことはありません。
まずは、髪の毛の一生、つまり、ヘアサイクルというものを知ることから、その対策をすることが始まるのです。
まず、髪の毛は毛包と呼ばれる部分でつくられます。
毛包の深いところには毛球があり、毛球は毛母細胞と毛乳頭からできています。
毛母細胞は、毛細血管から運ばれてきた酸素や栄養素をエネルギーにして、増殖や分化をくりかえし、これが上の方へと伸びていくことで髪の毛はつくられます。
ちなみに、髪の毛は、一か月に約１センチ伸びます。そして、髪の毛1本1本には寿命があります。
伸びては抜け、また新しく生えることをくりかえしています。
これをヘアサイクルと呼んでいます。
毛包は、毛の成長が始まり毛球が太く成長する成長期、毛球の退縮が始まり完全に退化するまでの退行期、そこから脱毛するまでの休止期と呼ばれる期間のいずれかの状態にあり、このうち成長期が一番長く通常2～6年間続きます。
しかしAGAの人は成長期が短くなるため、髪の毛が十分に成長しません。
また、季節との関係については諸説あるのですが、人により初夏から秋にかけて増えるという報告もあります。
なにも薄毛や脱毛の具合に限ったことではないのですが、人体に関するものについては個人差があるものです。
ですので、その治療や対策についても個々人に合った方法があるものです。
ですが、ここで述べたような基本的なことについては、個人差というものについては考えるべきではなく、薄毛や脱毛に関しての治療や対策をしようと考えている人であれば誰もが知っていて損をすることはないのです。
AGAの治療に踏み出そうと考えている方は、お医者さんにその治療を一任するのではなく、自分自身でも髪の毛について考え、そのうえでお医者さんの指示に従うのが大切です。
また、AGAの治療は比較的長い期間がかかるものですが、根気よく続けるためにも、基本的な知識は持っておくべきでしょう。
