髪の毛の構造

2012-04-20

寝起きの枕を見ると、髪の毛がべっとりと落ちていることはありませんか。
また、ブラッシングをすると、髪の毛が大量に絡まってきたりすることはありませんか。
お風呂場の排水溝に溜まっている、毛玉のようなひどく多い髪の量に驚いたことはありませんか。
年齢とともに、気になってくるのが頭髪のさみしさです。
男性は言うに及ばず、近年は女性でも薄毛や抜け毛などの髪の毛のトラブルに悩まされている方が多くなっています。
薄毛の治療をするには、まず髪の毛の構造を理解して対策を立てることが望ましいのです。
髪の毛を抜きますと、先端が丸くなっていることが分かります。
この丸まった部分こそが、毛球と呼ばれる部分です。
毛球から上の頭皮に埋まっている髪の根元部分のことを毛包と言い、髪の毛はこの毛包で生成されているのです。
毛球は毛乳頭と、毛母細胞から成り立っています。
毛細血管からもたらされた酸素や栄養素を源にして、毛母細胞は増殖や分化をくりかえしていきながら、上へ上へと細胞を増やしていくことで、髪の毛は成長していくのです。
毛乳頭の役割は、さまざまな皮下物質を分泌することで毛母細胞の増殖をコントールすることです。薄毛というのは、髪の毛が少ないか、それとも髪が自然と痩せ細ってしまうので、頭髪は薄く見えてしまうかの二種類があります。
髪の毛がもともと少ない人は硬毛で、太くてコシのある髪の毛をしていますが、抜け毛の数が少なくても薄毛に見えてしまうことがあります。
髪がもともと細く、かつ薄い色合いの人はいわゆる軟毛で、これは乳児期に多い髪質です。
このように硬毛であるか、軟毛であるかによっても、治療の対策は異なってきます。
健康な人でも、髪の毛は毎日50本から100本は抜けますので、こうした自然な抜け毛は対策の立てようがありません。
季節によっても異なっており、初夏から秋にかけてが増大するというデータがあります。
秋に落葉が増えるのと同じで、人の髪の毛も古くなったら抜け落ちてしまうのです。
しかし、あまりに抜け毛が多いようなら、治療を考えたほうがよいのです。
抜け毛の異常を見抜くためには、髪の毛が生えるサイクルを、きちんと見極めておくことです。毛包は、成長期、退行期、休止期という三つの時期を順繰りにくりかえしています。正常な人の髪の毛ならば、休止期は三、四ヶ月ですが、成長期は二年から六年かかります。
退行期は二週間ほどで終わります。毛球が完全に退化してしまうと脱毛してしまうのが、休止期です。それから毛母細胞は増加しこの成長期に毛球が太くなってどんどん成長を遂げ、髪の毛が育っていくのです。さらに毛球が退縮しはじめると、退行期にさしかかっていくのです。
この成長期が極端に短いのが、実はAGAと呼ばれる症状で、思春期以降に多い男性の薄毛の原因はこれにあたります。
額の生え際や頭頂部における薄毛の現象は、みなこのAGAであって、遺伝や男性ホルモンの影響が原因と言われています。AGAと呼ばれる症状の治療には、医師や薬剤師に処方された薬を使用するのが望ましいです。自分でできる対策としては、頭皮に洗剤が残らないように正しいシャンプーをすること、乾かすときは熱風を当てすぎないこと、バランスのとれた食事をこころがけること、そしてなによりたいせつなのが禁煙をすることです。薄毛の対策には、血行をよくして栄養を十分に髪に行き渡らせることが重要なんです。

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